2021年
448頁
目次(収録作品)
第一章 誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか
第二章 軍縮ブームとエネルギー革命の時代
第三章 社稷を念ふ心なし──五・一五事件への道
第四章 二・二六事件と国民大衆雑誌『キング』
第五章 満洲事変と石原莞爾の蹉跌
第六章 人種差別を打破せんと日本人は奮い立った
第七章 歴史を愛する日本人の崇高な使命
「だから日本は、戦った!」――「些細なこと」がいかに歴史を大きく変えていったのか。誰が、いかなる思いで、どういうことをしたのか。そして、当時の日本人は、何を感じていたのか。それらのことがすべて氷解し、歴史の見方が大きく変わる渾身の書!
著者が実際に戦時中に見聞きし、感じたこと、また長年、読み込んできた数多の史料の中から、「昭和史の理解のために、ぜひとも知っておくべき事柄」をすべて盛り込んだ、「渡部昭和史」の決定版である。
本書で、まず注目すべきは、軍官僚の派閥抗争がいかに歴史を変えたかについて、著者一流の透徹した「人間を見る眼」を通して描き切っていることであろう。「人の営みの積み重ねで歴史が作られていく」ことが、痛いほどに伝わってくる。また、「コミンテルンの暗躍が、いかなることをもたらしたのか」「当時、世界に満ちていた『人種差別』に、どれほど日本人が憤っていたのか」など、現代人が忘れてはならない必須事項が、数多くのエピソードと共に細大漏らさず生き生きと描かれていくのは圧巻である。
真実の歴史を知るために、ぜひとも座右に置いて読み返したい一冊。
出典:PHP INTERFACE
本書は、『本当のことがわかる昭和史』を改題し文庫化したもの。
[関連]
『本当のことがわかる昭和史』渡部昇一(2015・PHP研究所)単行本
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