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『日本人の自伝8 片山潜・大杉栄・古田大次郎』(平凡社)

『日本人の自伝8 片山潜・大杉栄・古田大次郎』(平凡社)

1981年
558頁




目次(収録作品)

『自伝』片山潜
『自叙伝』大杉栄
『死刑囚の思い出』古田大次郎

岡山に生まれ、キリスト教社会主義者、のちに国際共産主義運動の指導者となった片山潜。著者の自伝は多いが、そのほとんどが共産主義者となってから書かれたものである。それに対し《自伝》は、著者がキリスト教社会主義者から共産主義者へと変化していく過程で書き続けられ、農村青年の立身出世の夢と、それが社会変革の志へと変容していく足跡が、淡々とした筆致で綴られている。また、当時の社会の裏話も多く記されており、興味深く読める

大杉栄は、香川県出身の労働運動、アナキズム運動の指導者。満38歳で憲兵に虐殺されるまで断続的に発表し続けた《自叙伝》は、生涯を回想するというよりも、強く自己主張する思いで激しい闘争の合間を縫って書かれた。他の社会運動家の自伝とは異なり、内務大臣に金をせびったり、複数の女性との関係を続けたりしたことも正直に告白しており、著者の自由奔放な生き方が描かれているのが特徴である。

東京に生まれ、活動資金獲得のために強盗殺人事件を起こして逮捕され、若干25歳にして死刑となったテロリスト・古田大次郎。獄中で記された《死刑囚の思い出》は、病気の母や社会的弱者を思う著者のやさしさや正義感に貫かれた前半部分と、市民を殺害しても反省の弁もないテロリストとしての顔が描かれた後半部分とのギャップが印象的で、発刊当時大きな話題となった。

eBookJapan 商品説明より


[関連]
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『日本人の自伝20 大杉栄 『自叙伝』』(平凡社)
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『大杉栄自叙伝』大杉栄(土曜社)

『日本人の自伝21 古田大次郎 『死刑囚の思い出』』(平凡社)
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[参考]
『片山潜―歩いてきた道』(日本図書センター・人間の記録132)

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