『フェミニストの法―二元的ジェンダー構造への挑戦』若林翼(勁草書房)
2008年
208頁
定価:3,300円(税込)
3,740円(税込)(オンデマンド版)
目次(収録作品)
序章 ジェンダーとは何か
1. セックス/ジェンダー二層論
2. セックスとジェンダーの逆転
3. ジェンダーの二元的構造とヘテロセクシズム
4. ジェンダーとフェミニスト法実践
第1部 フェミニストの法理論と法実践
第1章 フェミニズムにおける主体と法:リベラル・フェミニズムとラディカル・フェミニズム
1. リベラル・フェミニズム
2. ラディカル・フェミニズム
第2章 構造的差別としてのセクシュアル・ハラスメント(フェミニストの法実践 1)
1. セクシュアル・ハラスメントとは何か
2. セクシュアル・ハラスメントをめぐる理論と法理
3. 同性間のセクシュアル・ハラスメント
4. セクシュアル・ハラスメント法理の背後にあるヘテロセクシズム
第3章 ポルノグラフィ:言葉と差別(フェミニストの法実践 2)
1. 侮蔑発言とポルノグラフィの規制:批判的人種理論とラディカル・フェミニズムの法理論
2. 法実践
3. 言葉への脅威:言葉と構造的差別
第2部 リベラルな法とフェミニストの法
第4章 リベラルな国家と法
1. 善の構想の多元性と社会的協働
2. リベラルな国家と法の批判的検討
3. 法による主体構築の力
第5章 フェミニスト法実践の方向性
1. フェミニズムの課題と法の役割
2. フェミニスト法実践の形
3. フェミニスト法実践が目指すもの
自由と平等という理念を掲げるリベラルな社会において、ある種の困難を背負わされるのはなぜ女性なのか。現代リベラリズムは、国家の中立性を重視し、資源や財の分配を論じる。しかしそれは、ジェンダーの問題を考える上で妥当なものだろうか。リベラル・フェミニズムとラディカル・フェミニズム、その理論と法実践を批判的に検討する。
出典:勁草書房公式サイト