『自分をつくる』臼井吉見（ちくま文庫）
1986年
201頁
定価：512円（税込）
目次（収録作品）
自分をつくる（1967・信州大学付属中学校開港20周年記念講演）
人生観はおしつけられない（1974・長野県南安曇教育会）
読書について（1965・成城学園高校）
人間の条件（1968・第5回全国杉の子大会記念講演）
日本および日本人（1968・玉川大学）
人間と文学（1965・成城学園高校PTA）
著者は、編集者・評論家・小説家。（1905-1987）
本書は、主に若い人に向けた行われた講演をまとめたもの。
あまり含蓄があるものではない。「今どきの若者は」式の部分が散見される。一例だけ挙げる。
小学4年生たちが、作文で「封建的」という言葉を多用するのを非難している（「人間と文学」）。が、新しく知った言葉や概念を多用するのは若者にしばしば見られる普通の現象である。しかも小学4年生にたいしての非難は見当外れである。