『世界哲学史2―古代II 世界哲学の成立と展開』伊藤邦武・山内志朗・中島隆博・納富信留 責任編集(ちくま新書)全8巻+別巻1
2020年
284頁
目次(収録作品)
第1章 哲学の世界化と制度・伝統 納富信留
第2章 ローマに入った哲学 近藤智彦
第3章 キリスト教の成立 戸田聡
第4章 大乗仏教の成立 下田正弘
第5章 古典中国の成立 渡邉義浩
第6章 仏教と儒教の論争 中島隆博
第7章 ゾロアスター教とマニ教 青木健
第8章 プラトン主義の伝統 西村洋平
第9章 東方教父の伝統 土橋茂樹
第10章 ラテン教父とアウグスティヌス 出村和彦
コラム1 アレクサンドリア文献学 出村みや子
コラム2 ユリアヌスの「生きられた哲学」 中西恭子
コラム3 ジョゼフ・ニーダムの見いだしたこと 塚原東吾
「善悪と超越」をテーマに、主に善悪の規範となった宗教的思索の起源と、超越的なものへのまなざしについて、文化的諸伝統を横断しつつ考察。キリスト教を古代哲学の文脈で正面から論じ、仏教や儒教を「思想史」ではなく哲学史の観点から検討する。さらに従来は哲学として扱われてこなかったゾロアスター教やマニ教、古代末の東方教父・ラテン教父哲学までを含め、宗教の形でこれまで扱われてきた超越的思考を、哲学史として、各地域の諸伝統を有機的連関において論じていく。
出典:筑摩書房公式サイト