『日本文学三六五日』(上)板坂元(いたさか・げん)(講談社現代新書370)
上下巻
昭和49年(1974)12月10日初版発行
197頁
2段組み
著者は、評論家、国文学者(江戸文学専攻)。
本書は、我が国の近代文学作品からその日にかかわるものを選び出し、1月1日から12月31日まで配列するという構成の本。
1ページに1作品をとりあげ、その数は228人の作家、うるう日を含め366作品にのぼる。本書上巻は、1月から6月まで。
筆者は小説をあまり読まないので、とりあげられている作品はほとんど読んでいなかった。それもあるのか、特に感じるところはなかった。
本書は1ページに1枚、作家の写真(一部は、作品の表紙など)が載っているのだが、それは興味深かった。著名な作家などは定番の写真があって、そればかりを目にする機会が多いが、本書には定番でない写真もちらほらあって新鮮であった。
筆者には写真以外に見所はなかったが、それよりもこのようなユニークなことを発想し、それを実現したというところを高く評価する。
[関連・参考]
『日本文学三六五日』(下)板坂元(講談社現代新書)