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『比較文化論の試み』山本七平(講談社学術文庫)

『比較文化論の試み』山本七平(やまもと・しちへい)(講談社学術文庫48)

1976年6月30日初版発行
99頁



著者は、出版経営者、評論家。

本書は、昭和49年(1974)の夏期大学での講義を加筆訂正したもの。

本書裏表紙の紹介文に「日本人とヨーロッパ人、ユダヤ人、アラブ人との差異を、ことばや宗教、あるいは法意識などを通してわかりやすく解明した独特の比較文化論。」とあるが、内容が薄い。

上記の紹介文から比較文化論を学ぼうと思って本書を手に取ったらば、がっかりすることだろう。
カテゴリーとしては「日本人論・日本文化論」になるが、その面からも見るべきところは乏しい。

一ヶ所、重要な指摘があったので記しておく。

(p.7)
西欧は本質的に普遍主義的です。彼らは、自己の文化が〝人類の普遍的文化〟であるとういう一種の中華思想を厳然ともっています。

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