『高木仁三郎セレクション』高木仁三郎(たかぎ・じんざぶろう)、佐高信・中里英章編(岩波現代文庫)
2012年
400頁
目次(収録作品)
序 私の生きてきた道
(敗戦で知った思想のもろさ/私の生きてきた道、いま伝えたいこと/死をみつめながらーわが闘病記)
1 原発事故と安全神話
(チェルノブイリ原発事故の波紋/チェルノブイリ事故、汚染値なお新記録も/核エネルギーの解放と制御/核施設と非常事態ー地震対策の検証を中心に/安全神話の崩壊と「もんじゅ」事故/東海村臨界事故とはどのような事故か/これでは事故はまた起きるーJCO事故最期報告書批判)
2 プルトニウムと市民のはざまで
(焦点化してきたプルトニウム問題/一九九七年ライト・ライブリフッド賞受賞スピーチー一九九七年一二月八日、ストックホルム、スウェーデン議会にて/プルトニウム軽水炉利用の中止を提言するープルサーマルに関する評価報告)
3 市民科学者として
(科学とのつき合い方/はびこる“原子力文化”/巨大事故と文明の選択/市民の不安を共有する/賢治と科学)
4 科学と自然を考える
(現代科学の超克をめざしてー新しく科学を学ぶ諸君へ/エコロジーの考え方/エネルギーとエコロジー/核の社会学)
生涯をかけて原発問題に取り組み,最期は原子力時代の末期症状による大事故の危険と,放射性廃棄物がたれ流しになっていく恐れを危惧しつつ2000年にガンで逝去した市民科学者・高木仁三郎.3.11を経てその生き方と思想と業績にますます注目が集まっている.厖大な著作のなかから若い人に読み継がれてほしい22篇を精選.岩波現代文庫オリジナル版
出典:岩波書店公式サイト