1996年
459頁
定価:4,800円(税別)
目次(収録作品)
啄木鳥の誕生
無題録〔抄〕
渋民村より
生命の森
閑天地〔抄〕
故郷
日本一の代用教員〔書簡〕
歌加留多
北海漂遊
一握の砂
漂泊
芸者小奴
白い鳥・血の海
弓町より
ふるさとの訛
写絵(うつしえ)の君を恋ふ〔書簡〕
鳥影
浅草歓楽街〔原文ローマ字〕
時代閉塞の現状
歌のいろいろ
イカロスの翼
日露戦争論
病室より
大逆事件判決
クロポトキンの本を買ふ
*全79篇収録・年表・初出一覧
啄木鳥の誕生―啄木の名は夙く「下学集」に見えるが、近代に到って遂に詩人啄木を誕む。啄木が終日糧を求めて樹の幹を嚆くときリズムが生まれ、傷痕は刻印された詩であった。一方、エッセイは嘴で樹の幹を打つ行為そのものの表白だ。
出典:日本図書センター公式サイト