『夢・神話・物語と日本人―エラノス会議講演録』河合隼雄、河合俊雄訳(岩波現代文庫)
2022年3月15日第1刷発行
230頁
目次(収録作品)(※岩波現代全書版の目次)
第1章 相互浸透―中世日本における夢
第2章 明恵夢記における身体
第3章 日本神話―神々の均衡
第4章 日本の昔話―美的な解決
第5章 とりかへばや―性役割交換の物語
付録 とりかへばや物語の要約
日本人の心について生涯探究し続けた河合隼雄。本書は、その河合隼雄が日本の夢・神話・物語などをもとに日本人の心性を解き明かしたエラノス会議での講演をまとめたもの。『昔話と日本人の心』『神話と日本人の心』などの代表作に結実する思想のエッセンスが、最初に海外に発信された貴重な講演の記録。(解説=河合俊雄)
出典:岩波書店公式サイト
本書は下記の岩波現代全書を改題して文庫化したもの。
著者は、心理学者。(1928-2007)
本書は1983年から1988年にかけてスイスで行われた5回の講義をまとめたもの。
元は講義だが話体ではなく、論文の形で書かれている。
明恵の夢記、記紀神話、日本の昔話などを論じているが、それぞれが一書となっているのでそちらを読んだ方がよい。また、第3章を理解するには前提知識として古事記を通読しておきたい。
[関連・参考]
『日本人の心を解く―夢・神話・物語の深層へ』河合隼雄、河合俊雄訳(2013・岩波現代全書)
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『明恵 夢を生きる』河合隼雄(講談社+α文庫)
『神話と日本人の心』河合隼雄(岩波現代文庫)
『昔話と日本人の心』河合隼雄(岩波書店)
『とりかへばや、男と女』河合隼雄(新潮選書)