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現代リベラリズムとその周辺 ブックガイド コミュニタリアニズム

コミュニタリアニズム(共同体主義)
リベラリズムやリバタリアニズムが尊重してきた正しさ(ライト)は具体性を欠いた人間を前提としていると批判し、個人の権利(ライツ)よりも共同体の中で培われてきた善(共通善)に価値を置く。

コミュニタリアニズム 入門
『自由主義の再検討』藤原保信(1993・岩波新書)
『日本を甦らせる政治思想―現代コミュニタリアニズム入門』菊池理夫(2007・講談社現代新書)


コミュニタリアニズム 概論・各論
『美徳なき時代』アラスデア・マッキンタイア、篠崎栄訳(新装版2021・みすず書房)
『リベラリズムとコミュニタリアニズムを超えて―ヘーゲル法哲学の研究』ロバート・R・ウイリアムズ、中村浩爾・牧野広義・形野清高・田中幸世訳(2006・文理閣)
『普遍主義対共同体主義』D・ラスマッセン編、菊池理夫・有賀誠・山口晃訳(1998・日本経済評論社)
『コミュニティの政治学』エイドリアン・リトル、福士正博訳(2010・日本経済評論社)
『多文化時代の市民権―マイノリティの権利と自由主義』ウィル・キムリッカ、角田猛之・山崎康仕・石山文彦 監訳(1998・晃洋書房)
『新しい黄金律―「善き社会」を実現するためのコミュ ニタリアン宣言』アミタイ・エチオーニ、永安幸正監訳(2001・麗澤大学出版会)
『ネクスト―善き社会への道』アミタイ・エチオーニ、小林正弥監訳(2005・麗澤大学出版会)
『コミュニティ』広井良典・小林正弥編著(2010・勁草書房)
『コミュニタリアン・マルクス―資本主義批判の方向転換』青木孝平(2008・社会評論社)
『[新版]家族・私的所有・国家の社会哲学―マルクス理論の臨界』青木孝平(新版2021・社会評論社)


サンデル(Michael J. Sandel, 1953- )
ロールズが正義論で語る人間像は共同体の伝統や慣習から切り離された「負荷なき自我」であると批判し、正義よりも善の優位を主張したアメリカの政治哲学者。

『これから「正義」の話をしよう―いまを生き延びるための哲学』マイケル・サンデル、鬼澤忍訳(2011・ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
『ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業』(上下)マイケル・サンデル、小林正弥・杉田晶子訳(2012・ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
『リベラリズムと正義の限界』マイケル・サンデル、菊池理夫訳(2009・勁草書房)
『民主政の不満―公共哲学を求めるアメリカ』(上下)マイケル・サンデル、金原恭子・小林正弥 監訳(2010,2011・勁草書房)
『完全な人間を目指さなくてもよい理由―遺伝子操作とエンハンスメントの倫理』マイケル・サンデル、林芳紀・伊吹友秀訳(2010・ナカニシヤ出版)
『公共哲学―政治における道徳を考える』マイケル・サンデル、鬼澤忍訳(2011・ちくま学芸文庫)

『サンデル教授の政治哲学―〈正義〉とは何か』小林正弥(2010・平凡社新書)


テイラー(Charles Taylor, 1931- )
カナダのケベック州出身の政治哲学者。リベラリズムが共同体と切り離された個人を前提とする原子論的個人主義であると批判。オックスフォード時代のサンデルの指導教授であり、ヘーゲル研究者としても著名。
『自我の源泉―近代的アイデンティティの形成』チャールズ・テイラー、下川潔・桜井徹・田中智彦訳(2010・名古屋大学出版会)
『〈ほんもの〉という倫理―近代とその不安』チャールズ・テイラー、田中智彦訳(2023・ちくま学芸文庫)
『今日の宗教の諸相』チャールズ・テイラー、伊藤邦武・佐々木崇・ 三宅岳史訳(2018・岩波書店)
『マルチカルチュラリズム』チャールズ・テイラー、ユルゲン・ハーバーマスほか著、エイミー・ガットマン編、佐々木毅・辻康夫・向山恭一訳(1996・岩波書店)
『ヘーゲルと近代社会』チャールズ・テイラー、渡辺義雄訳(2014・岩波書店)

『人権をひらく―チャールズ・テイラーとの対話』森田明彦(2005・藤原書店)
『テイラーのコミュニタリアニズム―自己・共同体・近代』中野剛充(2007・勁草書房)


ウォルツァー(Michael Walzer, 1935- )
リベラリズムの説く富の再分配が単一的平等を招くと批判し、非集権的で多様な分配を主張するアメリカのユダヤ系哲学者。イラク戦争でその正戦論が注目された。
『正義の領分―多元性と平等の擁護』マイケル・ウォルツァー、山口晃訳(1999・而立書房)
『政治と情念―より平等なリベラリズムへ』マイケル・ウォルツァー、齊藤純一・谷澤正嗣・和田秦一訳(2006・風行社)
『寛容について』マイケル・ウォルツァー、大川正彦訳(新装版2020・みすず書房)
『グローバルな市民社会に向かって』マイケル・ウォルツァー、石田淳・向山恭一・高橋康浩・越智敏夫・佐々木寛訳(2001・日本経済評論社)
『道徳の厚みと広がり―われわれはどこまで他者の声を聴き取ることができるか』マイケル・ウォルツァー、芦川晋・大川正彦訳(2004・風行社)
『アメリカ人であるとはどういうことか―歴史的自己省察の試み』マイケル・ウォルツァー、古茂田宏訳(2006・ミネルヴァ書房)

『解釈としての社会批判』マイケル・ウォルツァー、大川正彦・川本隆史訳(2014・ちくま学芸文庫)
『義務に関する11の試論―不服従、戦争、市民性』マイケル・ウォルツァー、山口晃訳(1993・而立書房)
『正しい戦争と不正な戦争』イケル・ウォルツァー、萩原能久訳(2008・風行社)
『戦争を論ずる―正戦のモラル・リアリティ』マイケル・ウォルツァー、駒村圭吾・鈴木正彦・松元雅和訳(2008・風行社)
『出エジプトと解放の政治学』マイケル・ウォ-ザ-、荒井章三訳(1987・新教出版社)

※勁草書房「現代リベラリズムとその周辺ブックガイド」を参考に作成。

・現代リベラリズムとその周辺 ブックガイド 全体像 入門・概論・各論

・現代リベラリズムとその周辺 ブックガイド リベラリズム

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・現代リベラリズムとその周辺 ブックガイド ネオコンサバティズム

・現代リベラリズムとその周辺 ブックガイド 功利主義

・現代リベラリズムとその周辺 ブックガイド 共和主義

・現代リベラリズムとその周辺 ブックガイド 分析的マルクス主義

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